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おたふく風邪の予防接種!副作用(副反応)は大丈夫か?

健康 この記事は約 8 分で読めます。

おたふく風邪の予防接種を受けようと思った時に、副作用などが気になりますよね。

「任意接種だからお金かかるのよね。」と思われる方もいらっしゃると思います。

さらに、子供のおたふく風邪の予防だけでなく、大人の予防のためのワクチンは必要でしょうか。

今回は、おたふく風邪の予防接種の効果や、副作用(副反応)について紹介していきます。

正しい知識を持って判断するための参考にしてください。

おたふく風邪の予防接種(ムンプスワクチン)の効果

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おたふく風邪の予防接種を受けることで、おたふく風邪にかかることを完全に防げるわけではありません。

しかし、70~90%の確率の予防はできることが分かっています。

効果は90%以上です。流行期にワクチンをすると、ワクチンの効果が出る前にかかってしまうことがあります。自然感染した場合、軽く済めばよいのですが、難聴など思わぬ後遺症に苦しめられることがあります。できるだけ接種することをお勧めします。

参照:今石こどもクリニック

そんなおたふく風邪のワクチンは予防率が高いにもかかわらず、任意接種なのはなぜでしょう?

◯おたふく風邪の予防接種はなぜ任意なのか

実は10年ほど前、ムンプス(おたふく風邪)ワクチンも組み込まれたMMRワクチンというものが、定期予防接種に組み込まれていました。

しかし、MMRワクチンを受けたこどもの中に副作用(副反応)が見られるケースが明らかになったのです。

予防接種後、3週間前後に数千人に1人の割合で、発熱、頭痛、嘔吐などの症状が見られる無菌性髄膜炎にかかることが分かりました。

そして、MMRワクチン接種は中止となり、おたふく風邪ワクチンは自己責任での任意接種となりました。

◯ムンプスワクチンの受け方

日本小児科学会では、予防接種を2回受けることを推奨しています。

1回目は1歳、2回目は4~6歳です。

水ぼうそうやMRワクチンと同じころに受けに行くとよいでしょう。

なぜ2回受ける必要があるかというと、より長期間免疫が続くためです。

世界的な標準としては積極的に接種すべきとされていて、2回受けることが推奨されています。

日本ではワクチン接種率は30%ほど低いのですが、もっと受けてもよいのではないかと思います。

大人のムンプスワクチンの接種は必要?

大人になってからも、ムンプスワクチンの接種が必要な場合があります。

  • ムンプスは一度かかったことがあったり
  • ワクチン接種をして抗体ができていたり

すると再び発症する可能性は低いです。

たとえ発症したとしても、重症化することはほとんどありません。

しかし、一度も発症していなかったりワクチンを接種もしたことがないなら、ワクチンの接種をぜひおすすめします。

おたふく風邪は初期症状が出る前から要注意!大人は特に気を付けよう!

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◯接種の前に、抗体チェックをする方法もある

最初から、ワクチンを接種することもできますが、接種費用よりも抗体検査の費用の方が安い傾向があります。

ですから、

  • 一度発症したことがある
  • ワクチン接種をしたことがある
  • ワクチン接種をたぶん受けた

など、抗体ができていると考えられる場合は、抗体があるかどうか先にチェックするのも一つの方法です。

抗体は一度できれば、永久に効果があるわけではありません

時間の経過とともに弱くなっていき、効果がないケースがあるためチェックすると安心ですね。

ちなみに、検査方法は注射器による採血です。

◯妊娠を考えているならワクチン接種をすべき

大人の中でも、特にムンプスワクチンの接種をおすすめしたいのは、妊娠を考えている女性です。

もし、妊婦さんがムンプスを発症してしまうと、

  • 流産(初期に発症した場合)
  • 胎児心内膜線維弾性症
  • 新生児血小板減少症
  • 低出生体重児

などの可能性が高くなります。

また、出産のときに妊婦がムンプスになっていると、生まれてきた赤ちゃんがおたふく風邪になってしまい、重症な合併症を起こすケースも報告されています。

ワクチンは妊娠した後に、接種をすることができません。

妊娠前には確実に抗体を作るために、ワクチン接種をするか、もしくは、抗体チェックを受けるようにしましょう。

産婦人科でも、ワクチン接種を受けられることが多いので、診察の時に忘れずに確認してくださいね。

予防接種の副作用(副反応)

おたふく風邪の予防接種を受けた時の副反応として、下記の症状が見られる場合があります。

◯弱い痛みなどを感じる

軽い副反応ですが、弱い痛みが出ることがありますが、放置していても大丈夫です。

発熱や耳下腺が腫れることもありますが、安静にしていると自然に治っていきます。

◯強い症状が表れる

予防接種を受けてすぐに、じんましん・呼吸困難などの強い症状が出る場合が、ごく稀にあります。

予防接種を受けたら少し病院で待機して、30分くらいしてから帰るようにすると安全です。

無菌性髄膜炎

単独接種となった今も、1万人に1人の割合で副作用(副反応)として、無菌性髄膜炎にかかるこどもがいます。

ただ、髄膜炎という響きは怖いですが、点滴を受けて安静にすることで治ってしまうことがほとんどです。

なので、そこまで怖い病気ではありません。

通常、無菌性髄膜炎の症状は、細菌性髄膜炎の症状(熱、頭痛、嘔吐、筋力低下、首の硬直など)と似ています。しかし、体調の悪化は細菌性髄膜炎ほどではありません。特に原因が感染症でない場合は、発熱がないこともあります。ほとんどの人は1~2週間以内に回復します。

参照:メルクマニュアル医学百科

副作用(副反応)より怖いのは合併症?

おたふく風邪にかかると怖いのが、睾丸炎や卵巣炎、膵炎などの合併症が知られていますが、意外と用心が必要なのが「ムンプス難聴」という合併症です。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ:ムンプス)の原因となるムンプスウィルスは、まれに内耳にも感染し急性発症する難聴を起こすことがあり、これをムンプス難聴といいます。ほとんどが一側耳に起こりますが、難聴は高度で難治性です。

参照:細田耳鼻科

◯「ムンプス難聴」の特徴

  • 15歳以下、特に5~9歳のこどもに発症することが多い。
  • おたふく風邪発症4日前~発症18日後の間に起こる。
  • 片側の耳がほぼ聞こえなくなる。
  • 有効な治療法は確立されておらず、自然治癒は難しい。

また、耳下腺が腫れないおたふく風邪になった場合、ムンプス難聴の発見が遅れることもあるようです。

有効な治療法が確立されていないので、聴力の改善が難しい疾患とされています。

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◯大人のおたふく風邪の合併症

大人が発症すると、38~39度以上の発熱や、嘔吐、下痢など重症化しやすいおたふく風邪。

症状のつらさもありますが、もっと怖い合併症として

  • 脳炎
  • 髄膜炎
  • 難聴
  • 睾丸炎
  • 卵巣炎

などが見られます。

脳炎、髄膜炎を発症すると、意識障害や痙攣をおこすケースが多く、うつや幻覚を見ることもあります。

神経系に後遺症が残るのも珍しくなく、死亡率も20~40%もある怖い病気です。

思春期以降に合併症になると、睾丸炎、卵巣炎を発症するリスクも高くなります。

ワクチンを接種することでかなりの確率でムンプスを予防でき、発症しても合併症の危険性を限りなく少なくすることができます。

注射が怖い、時間がないなどの理由で、ワクチン接種ができなかったということが無いようにしたいですね。

ワクチン接種の費用はどれぐらいかかる?何科で接種できる?

ムンプスワクチンを接種するときは、任意接種となるため保険適用外になります。

そのため、金額がやや高めで、病院によって支払う金額も違います。

相場は4000~7000円の範囲が一番多く、安い病院では2500円程度のところもあります。

病院の規模やその他費用によって金額の差が出てくるので、接種したい場合は前もって病院に確認するしておくと安心です。

内科で、接種が可能です。

抗体検査をすると、費用が1000円程度で抑えられるケースもあります。

◯水疱瘡の予防接種もチェック

水疱瘡の予防接種が気になる!副作用(副作用)は大丈夫?

まとめ

予防接種の是非を問われると必ず問題視されるのは、その副作用(副反応)ですよね。

受けた方がいいと考える方もいれば、受けないことにしようという方もいると思います。

しかし、うちのこどもの場合は、予防接種を受けることにしました。

予防接種の副作用(副反応)を考えるよりも、受けた方がこどもにとってよいと判断したからです。

おたふく風邪のこと、予防接種のこと、しっかり学んでから判断したいものですね。

◯おたふく風邪の症状について

おたふく風邪は初期症状が出る前から要注意!大人は特に気を付けよう!

おたふく風邪の症状については、こちらの記事を参考にしてくださいね。意外と侮れない病気ですよ。

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