酒粕に白色や黄色の粒粒があると
「カビが生えたのかも?」
と心配になることがあると思います。
酒粕はもともと色も白っぽいし、臭いや味も独特・・・
食べてはいけないカビなのか、それとも、問題なく食べれるのか、見分けが付かないと迷ってしまいますね。
そこで、今回は酒粕のカビや色、臭いなどについてお伝えしたいと思います。
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酒粕にカビが生えるとどうなる?
酒粕に白色や黄色の粒粒が見えることがありますが、実はあれはカビではありません。
酒粕のカビは、白くふわふわした小さな綿のような形をしています。
臭いは、酒のような鼻を突く臭いではなく、酸っぱいにおいがします。
味も、苦みと酸味が混ざっていて、とても変な味がします。
カビが生えてしまった酒粕は、取り除いたとしても食べられません。
乾燥するとカビが生えやすくなりますが、酒粕にカビが生えてしまうのは、どちらかと言えば、稀なケースです。
酒粕は、日本酒を作る工程で出る、絞りかすで、アルコールが大量に含まれています。
その大量のアルコールのおかげで、雑菌が繁殖しにくい傾向があります。
冷蔵庫などで、一定の湿度と温度が保たれた状態で保存していれば、カビが生えることはめったにありません。
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酒粕の色や臭い、味が変わるのはなぜ?カビと関係がある?
酒粕を保存していると、
- 白や黄色の粒粒が見える
- 臭いや味が強くなる
- 濃くなったりする
ことがよくあります。
これは、先ほど少し触れましたが、カビではなく熟成で、だんだん美味しくなっているサインなのです。
酒粕に含まれる酵母菌などは、保存されている状態でも生きています。
なので、発酵を続け、熟成していくのです。
そのため、色や味などが、次のように変化していきます。
◯酒粕の粒粒の正体
酒粕の表面に粒状のものがたくさん見えることがありますが、カビではありません。
この粒粒の正体は、酒粕に含まれる「チロシン」というアミノ酸が結晶化したものです。
熟成の過程でできたもので、黄色っぽくなることもあります。
食べても何の問題もないので、心配することはありません。
◯酒粕の色の変化
酒粕はできたばかりの時は「白色」に近い色をしています。
熟成が進むにつれて、
ピンク→黄色→茶色→濃い茶色
に変わっていきます。
茶色になっていくのは、糖分がカラメル化するためです。
色変わっても、品質や栄養価が変わることはなく、もちろん食べても大丈夫です。
◯酒粕の味や臭いの変化
酒粕は、日本酒の絞りかすなので、最初は日本酒にとても近いにおいがします。
熟成が進むにつれ、糖分がカラメル化するため、甘い香りが加わってきます。
さらに熟成していくと、紹興酒やシェリー酒のような甘い香りが強くなります。
味もはっきりと濃くなり、甘みが強くなります。
品質や栄養に違いもなく、食べることもできます。
ただし、味の好みがわかれてくる傾向があり、食べられてもおいしくないと感じるケースも少なくありません。
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色や香りの変化によって料理を変えるのが酒粕の魅力
◯熟成度合いによって、違う料理を楽しむ
酒粕は腐敗がしにくく、カビの生えづらい食品なので、長期間楽しむことができます。
熟成度合いによって、色や味が変化するので、それにあった料理がおすすめです。
色が白く、味や香りがやや弱い時は、かす汁や豆乳を加えて和風ホワイトソースなどの料理に向いています。
熟成が進んで、色が濃く、味や香りが強くなった時は、奈良漬けや漬物が一番おいしく食べられるようです。
色々な方法で使いきれるので、ぜひ、酒粕の熟成を楽しみたいですね。
◯酒粕の賞味期限は約半年
熟成が楽しめ、腐敗がしづらいといってもずっと食べても大丈夫というわけではありません。
約1年間は、食べられるようですが、多くの製造メーカは冷蔵庫で保存した場合は、「賞味期限は6か月」としていることが多いです。
もっと長期に保存をしたい時は、乾燥しないように注意して冷凍庫に入れておくと、より長く保存できます。
保存状態によって、カビや腐敗が起こる可能性もあるので、使う時は必ず、色や臭いなどを確認してからにしてくださいね。
まとめ
酒粕によくみられる小さな粒粒や色の変化は、カビや腐敗ではなく熟成です。
カビが生えたときは、ふわふわしたものが付き、酸っぱいにおいがします。
熟成とカビの違いはしっかりと理解しておいてくださいね。
調理するときに確認すれば大丈夫です。
酒粕は発酵食品として、健康や美容、アンチエイジングに効果が期待できると注目を受けていますよね。
6か月も保存できるので、扱いやすい食べ物でもあります。
色々な料理や熟成を楽しみながら、健康や美容も手に入れましょう。
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