ゴムに含まれる成分が原因でおこるアレルギーのことを「ラテックスアレルギー」と言います。
医療現場においては、医療用手袋やカテーテルなどゴム製品を扱うことが多いため、医療従事者に多いアレルギーとも言われています。
私たちの身の回りにあるゴム製品と言えば、
- ゴム手袋
- 輪ゴム
- ゴム風船
- 絆創膏
など、生活の至るところで活躍する日用品です。
また、赤ちゃんのいるご家庭では、哺乳瓶の乳首やおしゃぶりなどもゴム製品です。
大人から赤ちゃんまで、頻繁に使うものだからこそ心配ですよね。
今回は、私たちにとって身近なゴムが原因のアレルギーについて症状や治療法をまとめました。
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ゴムによる「ラテックスアレルギー」の原因と症状
ゴム製品は、ゴムの木から得られる白い樹液を使って作られます。
この主成分がラテックスです。
白い樹液に含まれるタンパク質に対して、体が抗体を作ってしまうことでアレルギー反応が生じます。
これをラテックスアレルギーと言います。
ラテックスアレルギーは、ゴム製品に触れることで発症する即時型のアレルギーです。
◯ラテックスアレルギーの症状
- 痒み
- 湿疹
- 水膨れ
- 蕁麻疹
- 喘息の発作
- 呼吸困難
- 血圧低下
- 腹痛嘔吐
呼吸困難など、重篤な症状を発症する場合もあります。
ラテックスアレルギーが疑われる場合には、直ちに医療機関を受診するようにしましょう。
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ラテックスアレルギーは果物にも注意が必要
ゴムの木から抽出されるラテックスのタンパク質は、特定の果物に含まれるタンパク質の構造と似ているため、果物についても注意が必要です。
ラテックスアレルギーがある場合、特定の果物でもアレルギーを発症することがあり「ラテックス・フルーツ症候群」と言われています。
ラテックスのタンパク質の構造と似ている果物には、
- バナナ
- モモ
- アボカド
- キウイ
- パパイヤ
- メロン
- イチジク
- マンゴー
などです。
これらの果物に含まれるタンパク質は加熱しても分解されにくいため、予防のためには食べないようにすることが大切です。
果物は、普段お子さんが食べる機会が多いものばかりです。
食べたあとに痒みや唇の腫れなどの症状が出た場合は、アレルギー検査を受けることをおすすめします。
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ラテックスアレルギーの検査と治療
ラテックスアレルギーの検査は、まず日常生活にゴム製品に触れる機会や頻度について問診を行います。
次に血液検査、皮膚検査を行います。
皮膚検査は、ゴム成分の入った液体を皮膚につけ、皮膚に小さな傷をつけて反応を見ます。
実際にゴム手袋をはめて様子をみる負荷試験もあります。
どちらもアレルギー症状が悪化する恐れがあるため、注意が必要です。
専門医のもとで行うようにしましょう。
◯ラテックスアレルギーの治療法
アレルギの原因となっている、ゴム製品の使用を避けることが肝心です。
また、果物に対するアレルギーがある人も、ゴム製品の使用をできるだけ避けましょう。
仕事上、どうしてもゴム製品を扱う場合には、ラテックスフリーの手袋を利用して直接ゴムを触らないようにして、症状が出ないように注意しましょう。
積み木や水泳用のゴーグルで発症することも・・・!?
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赤ちゃんがリビングにあった積み木を舐めて遊んでいたときのこと。
積み木で遊び初めて10分後には、赤ちゃんの全身に蕁麻疹が出てしまいました。
その後、その積み木がゴムの木で作られたものだと分かり、ラテックスアレルギーであることが分かりました。
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また、別のお子さんの場合、水泳を習い始めたことがきっかけでラテックスアレルギーを発症しました。
ゴーグルを使ったときに目の周りが赤く腫れ上がってしまいました。
その後はラテックスが使われていないゴーグルを着用するようにして対処したそうです。
そのお子さんは、歯医者に行ったときには、先生がつけている手袋が口に触れると、咳が出始めたり気分が悪くなることがありました。
先生にもそのことを伝え、ラテックスが使われていない素材の手袋で対応してもらっているそうです。
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このように、大人が思いもつかないことが原因で、子どもがラテックスアレルギーを発症することがあります。
症状を見極めて、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
まとめ
ゴムに対するアレルギーである「ラテックスアレルギー」になると、日常生活への影響が大きいですね。
ゴム製品は、炊事用のゴム手袋や輪ゴムなどの他に、赤ちゃんが使う哺乳瓶の乳首やおしゃぶりもあります。
ゴムの成分に含まれるタンパク質に対してアレルギー反応が生じ、蕁麻疹、喘息発作、呼吸困難などの症状がみられます。
また、ラテックスアレルギーがある場合は、果物にも注意が必要です。
痒みや腫れなど疑わしい症状が出た場合は、直ちにアレルギー検査を行うようにしましょう。
どのアレルギーにも言えることですが、まずは原因を特定することが対策の第一歩になりますよ。
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