友達と話をしていて思わず大きな声で笑ったり、写真を撮るときに歯を見せて笑顔を作ったり、自然な笑顔って素敵ですよね。
でも、わが子の笑った写真を見た時に、他の子に比べて歯茎が見えすぎているかも・・・。
と気付いたら、少し気になってしまいますよね。
今回は、子供が笑ったときに歯茎が目立って見える原因や治療法、予防法について紹介してきたいと思います。
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子供が笑ったときに歯茎が目立って見える原因は?
笑ったときに歯茎が出て目立ってしまう口元をガミースマイルと言います。
一般的に、ガミースマイルには次のような原因が考えられます。
○歯の生え方の異常
歯茎が見えるガミースマイルの原因で、一番多いのが歯の生え方の異常です。
歯茎が大きすぎて歯の上を覆い、本来は歯が露出して見える部分に歯茎が覆い被さっているため、歯が小さく短く見えてしまいます。
○上唇の過剰な筋肉
上唇を動かす筋肉が強すぎる場合、笑ったときに上唇が極端に上に持ち上げられ、歯茎が目立って見えてしまいます。
上唇が薄い人に多くみられます。
○上顎の形成異常
上顎の骨に異常が見られる場合に起こります。
上顎の過成長によって、歯槽骨や歯列全体が前に突出していることもあります。
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歯茎が見えるガミースマイルの治療について
◯歯茎の整形
歯茎が大きすぎて歯に覆い被さっている場合は、局所麻酔をして伸びている歯茎を切り、歯茎を短く整形する治療法があります。
◯上唇のストレッチ
上唇が薄い場合は、まずは上唇のストレッチを行います。
ストレッチを継続的に行うことで上唇に厚みが出てくることもあります。
2ミリほど厚みが増すことがあります。
◯上唇の形成外科手術
ストレッチの効果が期待できない場合は、上唇を伸ばすための形成外科手術もあります。
上顎の形成異常の場合、小臼歯を抜歯してワイヤーを使って前歯にカーブをつける抜歯矯正や、矯正用のミニインプラントを用いて、歯茎と前歯を上へ引き上げる治療法も可能になりました。
ガミースマイルの予防のために
ガミースマイルの予防には、健康な歯茎を保つことが第一条件です。
普通、上の前歯が下方向に向かって生え始めると、正常な歯茎は、生えてくる歯とは逆方向に、自然に上へ退いていきます。
しかし、歯茎に異常がある場合は、歯が生え始めてもそのままの状態で歯茎がとどまり、歯を覆ってしまうのです。
歯茎に悪影響があるものとして、次のことが考えられます。
○歯列矯正
良かれと思って始めた歯列矯正のための矯正装置によって、歯茎を傷つけてしまうことがあります。
歯茎が充分にせり上がっていない状態で矯正を始めてしまうと、矯正装置が歯茎に悪影響を与えてしまい、ガミースマイルになる場合があります。
最近の矯正技術は進歩しているため、大人になってからでも可能です。
小さな子供に慌てて歯列矯正を行うのは歯茎のためにも避けた方がいいという見解もあります。
○口呼吸
鼻炎や蓄膿症などによって口呼吸に頼っていると、歯茎が乾きやすい状態になり、歯茎の病気や肥大化の原因になります。
就寝中の口呼吸も、歯茎が乾く原因になるので注意が必要です。
○甘い物の摂りすぎ
普段から、口寂しいときに甘い物をだらだらと食べる習慣があると、虫歯のリスクが高まります。
虫歯は歯茎の健康にも良くないため、甘い物の摂りすぎには注意しましょう。
子供の頃からの歯磨きの習慣は一生の宝になります。親子で良い習慣作りを心がけましょう。
○薬の副作用で歯茎が肥大化
薬の副作用によって歯茎が肥大化することもあるそうです。
例えば、つわりが酷い妊婦さんに処方されるディクラチンや、臓器移植を受けた患者さんに免疫抑制剤として処方されるサイクロスポリンです。
どちらも副作用として歯茎の肥大化を引き起こす可能性があります。
その副作用がきっかけでガミースマイルに進行するケースもあるため、日ごろから健康な歯茎の維持に心がけることが大切です。
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子供も歯茎が下がることがある
先日、歯科医の先生に、歯茎の下がり具合について聞いてみたところ、子どもでも、歯茎が下がってしまうことがあると聞きました。
爪噛みの癖があると、頻繁に口元に手が行ってしまうので、爪で歯茎を傷つけてしまうそうです。
手や爪には、多くの細菌が存在しているので、傷ついた歯茎から菌が入り、歯茎が炎症を起こしてしまう場合があるそうです。
子どもの場合、注意するだけでは余計にストレスに感じてしまう場合もあります。
遊びや興味のあることなどで気分転換を上手にさせて、爪噛みの癖を自然に忘れられるように大人の配慮も必要だそうです。
歯茎が下がるのを防ぐ、5つの予防法
1)歯ブラシを見直す
歯ブラシで歯茎を傷つけないようにするために、ブラシがやわらかく、小さいヘッドのもの選ぶようにしましょう。
1ヶ月もしないうちにブラシが開いてくるようでは磨き方が強すぎる証拠です。
歯ブラシ自体は1〜2ヶ月を目安に、新しいものと交換するようにしましょう。
磨き方が調節できる電動歯ブラシもおすすめです。
2)歯磨き粉を見直す
歯磨き粉にも種類があり、天然成分で殺菌効果のある薬用歯磨き粉がおすすめです。
歯垢の除去という目的で、研磨剤入りの歯磨き粉を選ぶ人もいるかもしれませんが、歯茎を傷つけてしまうだけなので注意しましょう。
3)デンタルフロスを使う
歯ブラシでは落とせない、歯と歯の間を磨くのに使います。
この時も、無理に力を入れすぎて歯茎を傷つけないように、力加減に気をつけながら使うようにしましょう。
4)歯磨きの仕方を見直す
まず歯ブラシは鉛筆の持ち方で持ちます。
弱めの力で、小刻みに動かしながら磨いていきます。
歯の付け根の部分は、歯ブラシを45度の角度に傾けて磨くと、歯と歯茎のすき間にもブラシが届きます。
5)歯を磨くタイミングを見直す
まずは就寝前の歯磨きの習慣を徹底するようにしましょう。
就寝中は唾液の分泌量が一気に減るため、口内細菌が増殖してしまいます。
それを抑えるためにも、就寝前の歯磨きは忘れないようにしましょう。
次に、起床後の歯磨きも大切です。
寝ている間に増殖した細菌を洗い流すために、軽く磨くだけでも充分効果があります。
まとめ
笑ったときに歯茎が目立って見えるガミースマイル。
子供の場合、正常な歯茎であれば前歯が生えてくると、歯が生える方向とは逆方向に歯茎は上に退いていくので、気にならないんです。
でも、歯茎に異常がある場合、上にせり上がっていかずにそのまま歯を覆うように歯茎が留まる場合があるのですね。
- 歯列矯正の器具によって歯茎が傷む
- 虫歯によって口内環境が乱れて歯茎に悪影響を及ぼす
など、原因は様々です。
ガミースマイルは、治療が可能ですし、原因によって治療法も異なります。
正しい診断と治療が期待できる歯医者選びが大切です。
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