麻疹・風疹は予防接種を打つことでほぼ100%防ぐことが出来る病気です。
そんな麻疹・風疹は、セットで呼ばれている病気だけに同じように思いますが、実は違う病気です。
今回はその麻疹・風疹の大きな違いや風疹の抗体検査、そして予防接種の料金などを少し詳しくお話しますね。
身近な病気となり得る麻疹・風疹の正しい知識を身につけてもしもの時に備えましょう。
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麻疹と風疹の違い 5ポイント
麻疹は「はしか」と呼ばれ、風疹は「3日はしか」と呼ばれる病気です。
同じ「はしか」ならウイルスも同じように感じますが、実は違います。その他にも症状や潜伏期間、そして感染経路にも大きな違いがあるようですので、5つに分けてチェックしてみましょう。
1)ウイルス
麻疹…麻疹ウイルス(パラミクソウイルス科モルビリウイルス属RNAウイルス)
風疹…風疹ウイルス(トガウイルス科ルビウイルス属RNAウイルス)
2)潜伏期間
麻疹…9~12日
風疹…14~21日
3)主な感染経路
麻疹…飛沫感染
風疹…空気感染
(※共通して飛沫、空気、接触にて感染しますが主な感染経路は上記のものです。)
4)決め手となる症状
麻疹…頬の内側(特に奥歯の横あたり)の粘膜にコプリック斑(赤みのある白いプツプツ)がみられます。
風疹…耳の下、首のリンパ節に腫れが見られます。
5)発症から回復までの期間
麻疹…約2週間ほど
風疹…約3日
他にも同じ「はしか」でくくられている麻疹・風疹は、熱の出方や感染力にも違いがありますので、症状が出始めたら自己判断は避け、お近くの医療機関を受診しましょう。
妊娠初期のママは風疹に注意!
ところで2013年に風疹が都心を中心に大流行した時に思わず息を飲んだのは、妊娠を希望されている女性にとって風疹がとても恐い病気であることでした。
と言うのも妊娠中、特に妊娠初期に風疹に感染すると、胎児にダイレクトに影響が出てしまう恐れがあるからです。
妊娠初期は赤ちゃんが様々な器官を形成していくとても大事な時期です。そんな時期に母体が風疹に感染することで赤ちゃんに奇形、難聴、白内障、心臓構造異常など、先天性風しん症候群と診断される問題が起こります。
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風疹の抗体検査を受けよう
そうなることを避けるためにも、妊娠を希望される女性とその配偶者の方は、簡単な血液検査を行い、十分に抗体があるかどうかを知ることが大切です。
風疹抗体検査は2013年3月末までは、無料検査の実地がされていました。
また、現在でも無料実地、一部負担実地など行っている自治体もあります。
地域により状況が異なりますので、まずは一度、お住まいの自治体に問い合わせしてみることをおすすめします。
ワクチン接種の料金
1歳を過ぎた乳児は、定期予防接種として麻しん風しん混合ワクチンを接種できます。
また大人の場合は、お近くの医療機関(小児科、内科、婦人科など)で自費接種することが可能です。全国的に平均8,000~10,000円前後となっているようです。
風疹の抗体検査と同じく、ワクチン接種に関しても各自治体により無料実地、一部負担実地など異なりますので、予防接種を受ける前に問い合わせしてみましょう。
予防接種の副作用
共通する副反応としては、接種直後から翌日にかけて発熱や発疹が出始めすぐに治まります。
その他の副反応は、接種後5~14日の間に見られるケースがありますが、いずれも一過性のものが大半です。
◯麻しん風しん混合ワクチンの主な副作用
発熱、発疹、赤み、腫れ、リンパ節の腫れ、アナフィラキシー、急性血小板減少性紫斑病、脳炎、けいれんなど
◯麻疹ワクチンの副作用
発熱、発疹、赤み、腫れ、熱性けいれん、じんましん、アナフィラキシー、脳炎脳症、急性血小板減少性紫斑病など
(※極稀に亜急性硬化性全脳炎が見られる場合があります。)
◯風疹ワクチンの副作用
発疹、じんましん、紅班、痒み、発熱、リンパ節の腫れ、関節炎、アナフィラキシー、急性血小板減少性紫斑病など
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まとめ
大人にとっては、そこまで大したことがなくても、赤ちゃんにとってダメージが大きい病気には注意が必要です。
赤ちゃんは大人と違い、体力もありませんので、パパやママがしっかりとケアしてあげないといけません。
麻疹は小さな乳幼児にとっては重い合併症を引き起こすこともありますし、風疹は妊婦さんと今から産まれてくる新しい命にとって重大な問題を引き起こす可能性を秘めています。
まずは、知識を身に付けるだけでなく、自治体へ確認を取るなど正確な情報を集めて、防げる病気は確実に防ぐように対策をとりましょう。
家族の健康を守るのは、パパやママの知識が頼りなのですから。
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